■ チャリティーコンサートの話 サイモンとガーファンクルの「ブックエンド」というアルバムには「America」という名曲が入っています。ポール・マッカートニーの呼びかけで、アメリカ同時多発テロ事件(9.11)のわずか一月後に「The Concert For New York City」というチャリティーコンサートが開催されたのですが、このオープニングで歌われたのがこの「America」です。しかも歌ったのがデヴィッド・ボウイでした。これはつまり、イギリスの歌手がアメリカのフォークデュオの曲を歌うという、例えて言うならビリーバンバンの曲をチョー・ヨンピルが歌うようなもので、いや、イギリスの歌手が「America」を歌うという、例えて言うなら長渕剛の「JAPAN」と言う曲をブルース・スプリングスティーンが歌うようなもので、あ〜、また、ぐだぐだとしょうもないことを言ってしまいました。やはりここは「ジャパ〜ン」と郷ひろみが口火をきってほしい、いや、だから何の話だ。 手元のCDによると、このコンサートは6時間にわたり開催され、1400万ドル(当時のレートで16億8千万円)の収益があったそうです。出演はボン・ジョビ(超日本びいき)、ビリー・ジョエル(あの「New York State Of Mind」も歌っています)、ミック・ジャガー&キース・リチャーズ(ローリングストーンズの初期からのメンバー)、ザ・フー(イギリスの三大バンドと言えばビートルズ、ストーンズ、フー)、ジェイムス・テイラー(妻はカーリー・サイモン、もしかしたら彼女の方が人気)、ジョン・メレンキャンプ(唯一の全米1位となったアルバムが「American Fool(アメリカバカ?)」)、エルトン・ジョン(名前の「ジョン」は、ジョン・レノンから採った芸名)、もちろんポール・マッカートニーも出演しています。(以上、カッコ内は筆者調べ、某長距離走解説者のような情報でしたが。) コンサートの最後にポール・マッカートニーが7曲を歌い、うち3曲がビートルズナンバーで、「Let It Be」ではエリック・クラプトンがギターソロを弾きました。例えて言うなら、玉置浩二が安全地帯の曲を歌い、そこで布袋寅泰がギターソロを弾くといった感じでしょうか、いやその、例えはいらないとは思いましたが。とにかくこれだけのビッグネームのスケジュールを、この短期間にどうやって調整したのだろうと驚きます。能登半島震災でもこんなチャリティーコンサートを、とは思うのですが、さすがに震災の翌月では難しいでしょうか。 あとは、そこの曲はということですが、まずはご当地ソングかと。石川さゆりさんが持ち歌の「能登半島」を先日、某生放送番組で歌っていました。あと坂本冬美「能登はいらんかいね」という曲もあるのですが、震災で避難している状況に対し曲名があまりにも、と言うか「能登の出身だけどいりませんか」という意味らしいので。 いや、別にご当地ソングでなくても、例えば紅白クラスの歌手が一堂に会して、多くの人の関心を集め、どぉ〜んと収益金も集めてくれればということで、あの多様性とか何とかでも全てありかと。そういう意味で紅白はまだ存在価値があるような気がします。